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- キオクシア株式会社
KAITOセキュアカメラの導入により
設備故障などにかかる撮影から情報共有までのプロセスを大幅に効率化
設備メーカーへの報告・修理依頼までの
流れが円滑化し、ダウンタイムを
最小限に抑制

目的
製造現場での作業員による撮影業務において機密管理の強化と効率化を実現したい
- 概要
- 設備故障時など撮影業務にあたる作業員に都度デジタルカメラを貸与するスタイルには盗難・紛失に伴う情報漏えいリスクがあるため、撮影から情報共有までの一連のプロセスを安全かつ効率的に行うためのツールが必要だった
- KAITOセキュアカメラを導入したiPhoneを対象エリアに展開し、撮影データを端末内に残さない運用スタイルを確立した
- 撮影と情報共有を即時に行えるようになり、インシデント発生から復旧までに要する時間が大幅に短縮された
- 課題
- デジタルカメラの貸出を紙台帳で管理するスタイルでは、いつ、だれが、どこで、なにを撮影したかを正確に追跡できなかった
- デジタルカメラの貸出申請プロセスが煩雑だった
- 撮影データの社内共有に時間と手間がかかりすぎていた
- 選定理由
- 撮影されたデータをサーバへ自動転送し、転送完了後、端末上のファイルを自動的に削除できる
- 撮影業務において厳格な証跡管理が可能である
- 主な撮影機能と使い勝手、サポート体制などを評価した
- 導入の効果
- 撮影業務における適正なトレーサビリティを確保した
- 作業員が即時に撮影業務にあたれるようになった
- 設備の異常発生時や停止時にも迅速に対処できるようになった
撮影から情報共有までを
安全かつ効率的に行いたい

キオクシア株式会社(以下、キオクシア)は、2017年に東芝の半導体メモリ事業が分社化されて発足した東芝メモリを前身とし、NAND型フラッシュメモリおよびSSDの開発・製造・販売を行う日本の半導体メモリ専業メーカーだ。最先端技術を駆使し、高速かつ高密度、省電力な製品を供給し続けることでフラッシュメモリのリーディングカンパニーとして地位を築いている。
キオクシアでは、製造現場での撮影業務における機密管理の強化と効率化を実現するための施策を検討していた。IT推進部 情報企画担当 大谷 康気 氏は、「製造現場では、作業員が設備の異常発生時や停止時など、設備故障にかかる伝達事項や異常な振動・動作といった現象を撮影する機会が往々にしてあります。そこで記録された画像・動画データは工程管理者や事務スタッフと共有され、状況把握や設備メーカー向けの報告書・修理依頼書の作成などに用いられます」と語る。
従来の撮影業務にはセキュリティと効率の面でいくつかの問題があった。同社では作業員にデジタルカメラを貸与するスタイルをとってきたが、このやり方にはデバイスやSDカードの盗難・紛失に伴う情報漏えいリスクがあった。また、貸出申請プロセスの煩雑さが撮影業務の効率を低下させる要因になっていたという。デジタルカメラの借り受けにあたっては紙の台帳に必要事項を記入して当該ラインマネージャーの承認を得なければならず、待機時間が生じてしまうためだ。
大谷氏は、「撮影における機密管理体制は再整備が必要と感じていました。紙の台帳で管理するスタイルの場合は、いつ、だれが、どこで、なにを撮影したかという証跡の正当性・追跡性が十分に保証されず、撮影者の特定に限界があると考えていました」と話す。
撮影後の情報共有にも非効率があった。撮影者は外部記憶媒体と接続できる専用端末のある事務所へ出向かなければならなかったことだ。そこで対象データをローカル環境に落としたり、共有メールアドレスに送信したりして共有サーバのフォルダに収めてきたという。
大谷氏は、「われわれの工場は広大な敷地面積を有し、建屋間の移動だけでも相当の時間を要します。当然、一般区域と制限区域のクリーンルームを出入りする際には双方の区域に人体からの塵埃や粒子などを持ち込まないよう専用ルームで防塵服の着脱・除塵を行わなければなりません。撮影から事務所への移動、内部環境へのデータの取り込みまでにかなりの時間と手間を要していました」と語る。
撮影から情報共有までのリードタイムの長期化はダウンタイムに伴う生産性の低下やコストの増加を招く深刻なリスクである。これらの問題を解決する新たなツールが求められたのだ。
KAITOセキュアカメラで
撮影の証跡管理を厳格化

キオクシアは2020年10月、スマートフォンの利用を前提に、撮影と画像・動画データの社内共有を安全かつ効率的に行い、厳格な証跡管理も実現できるツールとしてKAITOセキュアカメラの検討を開始した。
KAITOセキュアカメラはモバイル端末用のカメラアプリで、記録された画像データを暗号化した上でサーバへ転送するソリューションである。転送ボタンを押すとKAITOサーバ上に対象の画像・動画データを収めたアルバムが作成され、転送完了後に端末内のデータは自動削除される。
IT推進部 情報企画担当 川野 正幸 氏は、「KAITOサーバに一括転送された画像・動画データにはユーザIDと撮影日時などが付与され、厳格な証跡管理が可能です。もちろん、情報漏えい対策や運用上の機能にも不足はありません。主な撮影機能やシンプルな操作性、オンプレミス環境でも利用可能なこと、導入実績などを踏まえるとKAITOセキュアカメラはわれわれにとって最良の選択でした」と話す。
同社は2021年1月よりトライアルを実施し、安全性と実用性を評価した。ユーザーから寄せられた意見とJMASのアドバイスをもとに、業務特性に合わせたセキュリティ設定やカメラ機能の利用方法を検討し、実運用に適した形へと調整を進めた。
川野氏は、「JMASの助言は的確で、サポート体制も万全です。KAITOセキュアカメラ導入に伴う運用ルールの策定も円滑に進めることができ、開発着手から約1カ月という短期間で本番運用にこぎつけることができました」と語る。
インシデント発生から復旧までに
要する時間を大幅に短縮
キオクシアは2021年2月、利用する1000台のiPhoneにKAITOセキュアカメラを導入し、対象エリアに展開した。煩雑な貸出申請プロセスを経ることなく、作業員が即時に撮影業務にあたれるようになったのは大きなメリットだ。
撮影者が転送ボタンを押せば、画像・動画データはすぐにKAITOサーバへ転送・社内共有される。これにより、作業員が撮影データを内部環境に取り込むためだけに建屋間を往復するというムダがなくなった。防塵服の着脱にかかる時間的ロスもなくなり、本来の業務である生産活動に充てられる時間が増加した。
データ転送後、工程管理者や事務スタッフは状況把握や設備メーカー向けの各種報告書作成に必要な素材がそろっているかどうかをチェックし、利用する。万一、構図のブレやピントのずれ、漏れがあってもすぐに作業員に撮り直しを指示できるため、撮影ミスによる手戻りも減った。
川野氏は、「撮影から情報共有、設備メーカーへの報告・修理依頼までの流れが迅速化しました。故障などのインシデント発生から復旧までに要する時間を、インシデント1件につき数十分から1時間ほど短縮できるようになったのは驚くべき成果です」と話す。
近接撮影や遠景撮影が必要な場面でのデジタルカメラの運用は残っているが、作業員の撮影手段のほとんどをKAITOセキュアカメラに置き換えることに成功。紙台帳や払い出しを管理するデバイス管理者の負担も大幅に削減されたという。
高セキュリティエリアでの実績をもとに、
一般区域・他拠点へ展開
KAITOセキュアカメラは、当初、四日市工場内にある機密性の高い情報や中枢設備が集まる高セキュリティエリアを対象に導入された。同エリアにおける運用で、機密情報の保護と現場業務の利便性向上の両立が実現されたことにより、2026年6月、新たな取り組みとしてKAITOセキュアカメラの利用用途を拡大する方針が決定。高セキュリティエリアで確立した運用モデルを成功事例として、四日市工場内の一般区域にも展開することとなった。四日市工場内の一般製造エリア、保全・品質・技術などの製造間接部門、非クリーンルームエリアに加え、さらに本社を含めた多拠点にも広がる予定である。
今後は、KAITOセキュアカメラを全社的な安全なカメラ活用基盤として位置づけ、機密情報保護を徹底しながら、現場業務におけるカメラ活用の幅をさらに広げていく。
大谷氏は、「KAITOセキュアカメラは、セキュリティと利便性を両立させ、撮影の価値を最大限に引き出してくれるツールです。導入メリットは大きく、経営トップの呼びかけで利用範囲を全社規模に広げているところです。今後は、通常の設備保全のビフォーアフターの記録、作業手順や品質不良発見時、怪我・事故発生時の撮影などにも利用していきます」と話した。
会社プロフィール

- 社名
- キオクシア株式会社
- 本社
- 東京都港区芝浦3-1-21
- URL
- https://www.kioxia.com/ja-jp/top.html
キオクシア株式会社は、フラッシュメモリやSSDなどの記憶媒体を中心に、私たちの暮らしやビジネスに欠かせないデータの保存・活用を可能にしている、日本を代表する半導体メモリメーカー。三重県四日市市の四日市工場をはじめとする国内外の拠点を通じて、高品質な製品を世界へ届けている。




































